応用課程 開発課題20周年史
関東職業能力開発大学校 第24回 ポリテックビジョン in 栃木 138 鉄骨造 HP シェルと EP シェルによる構造体の設計と施工管理 グループ6 建築施工システム技術科 遠藤 正太郎 大兼 僚介 大關 崇史 戸﨑 隼 ○栃木 真治 村上 誠 1.はじめに 学生ホール東側の東屋(H19.2竣工)は,木製の屋根 部分の老朽化が進んでおり,リフォームを施す必要が ある.そこで,本課題では4年間の集大成に相応しいも のを制作したいと考え,シェル構造を取り上げた.その 中でも変化に富み,ダイナミックな空間を生み出せる HPシェルとEPシェル,2種類の建築物を鉄骨造で制作 することにした.シェル構造による屋根の設計と施工 計画の策定を行い,施工及び施工管理と性能評価を行 うことを目的とする. 2.概要 2.1 シェル構造について シェル構造とは,薄い曲面状の板で構成される構造 体で,比較的大きな空間を構成できる.今回は次式に示 される形状で設計する. HPシェル: � � ( � � ��� � + � � �� � ) EPシェル: � � ( � � ��� � � � �� � ) 2.2 基本設計 図1 躯体平面図 図2 躯体立面図 柱 丸鋼管 φ139.8 t6.6 梁 H-148×100×6×9 ダイアフラム FB-12×180 上束 2L-65×65×6,下束 2C-75×40×5 屋根下地鉄骨 FB-6×65 屋根仕上げ カラートタンt0.35 2.3 構造計算 長期荷重(固定荷重,積載荷重),短期荷重(風荷重, 地震)が生じるときの柱,梁,束,屋根に生じる応力度を 算出し,許容応力度を超えないことを確認した. 表1 構造計算結果 2.4 実施設計 基本設計および構造計算を基に実施設計を行った. 各部納まりを検討し,施工図と加工図を作成した. 柱脚:既存のRC躯体を使用 L型鋼+ベースプレート+柱溶接 図3 柱脚納まり図 柱と梁:ダイアフラムと梁を溶接 梁の継手はボルト接合 梁と束:上束と下束に分けることで柱と梁の精度 を修正して屋根下地を組む 図4 柱・梁・束納まり図 部材 応力度種類 最大応力度(N/cm²) 許容応力度(N/cm²) 判定 屋根 ft 引張 328.73 < 15666.67 OK fc 圧縮 468.90 < 11266.72 OK fs せん断 248.02 < 9045.15 OK fb 曲げ 14868.60 < 15666.67 OK 組み合わせ(圧縮と曲げ) 0.95 < 1.00 OK 柱 ft 引張 89.33 < 15666.67 OK fc 圧縮 172.99 < 13559.00 OK fs せん断 143.57 < 9045.15 OK fb 曲げ 5432.91 < 15666.67 OK 組み合わせ(圧縮と曲げ) 0.35 < 1.00 OK 梁 ft 引張 32.98 < 15666.67 OK fc 圧縮 150.24 < 13776.00 OK fs せん断 156.11 < 9045.15 OK fb 曲げ 14638.09 < 15666.67 OK 組み合わせ(圧縮と曲げ) 0.93 < 1.00 OK 束 ft 引張 76.28 < 15666.67 OK fc 圧縮 125.77 < 14711.90 OK fs せん断 118.51 < 9045.15 OK fb 曲げ 4264.98 < 15666.67 OK 組み合わせ(圧縮と曲げ) 0.27 < 1.00 OK 居住・建築システム技術系 開発課題 138
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