応用課程 開発課題20周年史

関東職業能力開発大学校 第23回 ポリテックビジョン in 栃木 133 また,跳ね出しスラブ底の型枠に設置する支保工は 計画図面を作成のもと,現場の状況を確認しながら作 業を安全に行えるよう支保工の数や位置を調整した. 4.電気工事 4.1.電材講習会 電気工事を行うにあたって電気設備資材等の製造 販売を行っている未来工業株式会社様より CD 管・ア ウトレットボックス等の電材の使用方法を教わった. 4.2.電気配管工事 建設する建物へ電気を引き込むための準備として FEP管を地中に埋設した. また,コンクリート打設前にアウトレットボックス の設置・CD 管の配管を行った.(図 3)配管による躯体 部分の断面欠損なども考えられるため事前にコンクリ ート内埋設配管工事の注意点を確認したうえで施工を 行った. 図3アウトレットボックスとCD管 4.3.電気配線工事 ケーブル相互の接続は複線図・配管図をもとに極性 に留意して行った.(図 4)また,各種機器への接続にお いても施工説明書があるため事前に確認作業を行い, 接続を行った. 図4 電気配線工事 5.仕上げ工事 5.1.天井仕上げ施工 シーリングライト取り付けに先立ち , 天井の一部に 軽量鉄骨下地と耐水用石膏ボードによる仕上げを行っ た.仕上げを一部のみとしたのは,軽量鉄骨下地の施工 状況を目視でも学べるようにするためである. 5.2.コンクリート表面モルタル塗り コンクリート脱型後コンクリート表面に気泡の跡 やジャンカなどがみられたため , モルタルでコンクリ ート表面を平滑にした. 6.試験・検査 6.1.コンクリートの圧縮試験 型枠の脱型時期などコンクリート躯体の強度確認 のためコンクリートの圧縮試験を行った.その結果を 表2に示す.(供試体3本/台の平均値) 表2 コンクリート圧縮試験 (N/mm 2 ) Fc=24N/mm 2 打設部 1週 4週 13週 基礎 17.93 30.93 31.80 立ち上がり躯体 21.16 34.16 - 基礎部の呼び強度 27N/mm 2 立ち上がり躯体部の呼び強度 30N/mm 2 6.2.電気工事竣工検査 竣工検査として電気機器において目視検査・絶縁抵 抗検査・導通試験を行った. 以上の試験より電気配線が適切に行うことができた のかを確認する. 7.おわりに 今回の開発課題を通して,授業のカリキュラムとし ては学べなかった電気工事について学ぶことができた. 電気工事の学習・技能習得を通して,建築物の施工管理 を行う上では,躯体部分の施工のみならず仕上げ工事 や電気工事など建築物が完成するまでのあらゆる工事 において幅広い知識を学んでいかなければならないと 感じた. また,施工管理の取り組みにおいても実際に建築物 の設計・施工を通して,設計者側と施工者側の意思疎通 および確認作業の重要性などチーム間でのコミュニケ ーションや協力者様とのやりとりがとても大切である と感じられた. 8.謝辞 この度,電材講習会ならびに電材の提供をして頂い た未来工業株式会社豊田公一様ならびにコンクリート 打設時にアドバイスをして頂いた有限会社小山建興正 田様に心から感謝します. 9.参考文献 1)日本電気協会 内線規程JEAC8001-2016 133

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