応用課程 開発課題20周年史

関東職業能力開発大学校 第23回 ポリテックビジョン in 栃木 132 RC 造躯体施工・施工管理および電気工事 G8 建築施工システム技術科 向後 匠 斎藤 健太 平 萌人 ○寺口寛生 谷島 真登 渡邊 渉也 白土 千博 1.はじめに 昨年まで視聴覚室西側には,14 期生が開発課題で施 工した建築物があった.この建築物は私たちがRC造標 準課題の授業を行った際に,定点写真の撮影や資材置 き場として使用していた.今回この建築物が解体され たため,今後行われるRC標準課題でもまた同等の用途 を持つ建築物が必要だと感じ,今回の開発課題を進め ることとした. また,自身の技術向上や建築の知識をさらに深める ため電気工事も行うこととした.電気工事においては, 講習会を通して知識・技術を習得し,配線計画から施工 までを行う.以上のことから,応用課程1年次に行った RC 造標準課題で学んだことを活かし,躯体施工・施工 管理・電気工事における知識・技術の習得を目的とす る. 2.計画 2.1.建築概要 躯体概要は以下の通りにする. 構造 RC造(ラーメン構造) 建築面積 12.00m 2 階数 地上1階 用途 1階 屋外実習中の資材置き場 R階 標準課題用定点写真の撮影 高さ 2.4m 2.2.構造設計 本開発課題は,許容応力度計算を採用し,応力計算は 鉛直荷重時においては固定モーメント法,水平荷重時 においてはD値法により行った. 2.3.電気設備機器の選択 今回設置する電気設備機器は,基本的な電気工事技 術の習得としてコンセント・照明機器・分電盤・3 路 スイッチを取り付ける計画とした. また設置する機器は雨線内 1) にあるが,湿気対策と して防雨型の機器を設置し,機器周りには必要に応じ てコーキング剤を充填する計画とした. 2.4.仮設計画 外部足場は跳ね出しスラブの施工があるため,柱・梁 型枠設置段階と跳ね出しスラブ型枠設置段階で外部足 場の盛り替えを行った. 3.躯体工事 躯体工事はコンクリート打設前に鉄筋の配筋,型枠 の建込,型枠の締固めを行う.立ち上がり部のコンクリ ートの打設の際にはコンクリートの圧送業者協力のも と,打設順序を検討し打設した.(図1) 図1 竣工写真 3.1.片持ちスラブ形階段の施工 今回建設する建築物は屋上の使用を考えているた め,屋上へ上がるための階段を施工した.いなづま筋の 加工には曲げ角度や直線長さなど,高い精度が要求さ れたため加工図の原寸図面を用いて精度を確認しなが ら加工を行った.(図2) また,コンクリート打設時の内部圧力により型枠が 膨らむ恐れがあったため,型枠の建込み手順や締固め 方法,コンクリート打設手順など現場での施工におい て事前に作業工程を確認し施工した. 図2 いなづま筋の加工 3.2.跳ね出しスラブの施工 今回建設する建築物は雨天時外部からの雨水の侵 入が想定されるため,開口部分の上部に庇を兼ねた跳 ね出しスラブを設けた. 居住・建築システム技術系 開発課題 132

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