応用課程 開発課題20周年史

関東職業能力開発大学校 第23回 ポリテックビジョン in 栃木 128 仮設資材収納用 S 造構造物の設計施工・施工管理 G6 建築施工システム技術科 ○並木亮介 佐々木尭弥 瀧沢拓海 田島優輝 冨永陣太 藤田祐基 1.はじめに 建築施工システム技術科では標準課題及び開発課題 を主とした多くの施工実習でカリキュラムが構成され, そのほとんどで足場などの仮設資材が必要不可欠であ る.現在,仮設資材は収納スペースの問題から屋外に平 積みの状態で保管されているため,クランプ等のねじ が錆びるなど劣化が進んでいる.また,各資材の置場が 明確になっておらず,仮設資材が整理整頓できず,奥ま った資材を搬出したりする際は不安全な状況も存在し, 改善が必要である.そこで,本開発課題では仮設資材収 納用の構造物を設計施工し,仮設資材置場の改善に取 組むこととした.構造物は資材の取り出しやすさと強 度面及び経済性を考慮し,鉄骨造(以下 S 造と称す.) とした. S 造構造物は加工図の作成から施工・施工管理 までの多くの作業工程で構成されているため,次年度 より施工管理技術職に就く私たちにとって施工管理を 学習できる有意義な課題であると考える. 図1 仮設資材の現状 図2 クランプの錆 2.設計概要 規模・・・3m×2.5m 高さ3.05m 構造形式・・・鉄骨造 図3 施工場所 図4 完成予想図 3 . 施工・施工管理 3-1 掘削作業 基礎底盤用に掘削作業を行 った . 建設地は砕石が既に転 圧された状態となっており , 手掘りだけでは困難であった ため , 重機も併用して掘削作 業を行った. 3-2 基礎底盤コンクリート 基礎底盤の厚さは 150 ㎜とし, D10 の鉄筋を 150 ㎜ 間隔で配筋し,打設を行った.将来的な解体を考慮して 基礎柱は底盤の上に載せる設計とした. 図6 型枠設置 図7 コンクリート打設 3-3 アンカーフレームの製作 S 造の柱を固定するための 基礎柱を設けた.基礎柱にア ンカーボルトで S 造柱を正 確に固定するためにアンカ ーフレームを設計施工した. 前期に実施した標準課題で 使用した鋼材を再利用しコ スト削減に努めた. 3-4 基礎柱の施工 基礎柱は底盤の上に後から載せる設計としたため, 底盤と基礎柱の定着用にケミカルアンカーを用いて固 定した.また,設置する際は,底盤の鉄筋を切断しない ように,鉄筋探査機で鉄筋の位置を確認して施工した. アンカーボルトを正確な高さに設置し,コンクリート がねじ山に付着しないようにウェスを用いて養生し, コンクリートの打設を行った. 図9 鉄筋探査 図10 ケミカルアンカー設置 3-5鉄骨部材の加工 H 形鋼を寸法に合わせ帯 鋸で切断した.ガセットプ レートをレーザ切断により 製作し,小梁に取り付けた. 梁のボルト接合部の穴の位 置がずれないようにテンプ レートを製作し,精度確認 を行った. 居住・建築システム技術系 開発課題 図5 掘削作業 図8 アンカーフレーム設置 図11 精度確認 13 号棟

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