応用課程 開発課題20周年史

関東職業能力開発大学校 第22回 ポリテックビジョン in 栃木 122 鉄骨造によるアーチ構造物の設計・施工計画の策定・施工管理 グループ8 建築施工システム技術科 ○佐藤宏祐 石橋良太 佐藤鴻介 松島亘秀 伊瀬谷友香 木村花誉子 守屋亮汰 1 .はじめに 設計図書に示される性能が確実に発揮されるよう な建築物を施工するためには,施工管理の技術が大切 である.中でも,施工計画の重要性は高い.本課題で は,モニュメンタルな構造体としてアーチ構造物をテ ーマとし,設計から施工計画,施工並びに施工管理ま でを行い,策定した施工計画の有用性を検証し,施工 管理技術を修得することを目的とする. 2 .設計概要 ・鉄骨造(基礎部分はコンクリート造) ・積載荷重: 0.6kN/ ㎡ ・スパン: 7000 ㎜ ・幅: 1500 ㎜ ・アーチライズ: 1000 ㎜ ・床板: 50 ㎜( PC 板) ・手摺高さ: 900 ㎜ ・半径 6625 ㎜の円の一部を切り取った形状とする. X 2 + Y 2 =6625 2 ・・・円の形状を示す方程式 3 .施工上の制約 ・施工場所は視聴覚室付近の実習場とする. ・施工中,及び,竣工後の安全を最優先する. ・屋外施工のため,天井クレーンは使用できない. ・電源が無いことから,現場溶接はできない. ・コスト削減のため,躯体・ PC 板は外注しない. 4 .構造計算 4-1 躯体部分(トラス部分) ・山型鋼 L-65×65×6(SS400 ) ・平型鋼 FB-60×6(SS400) ・普通ボルト M16( 一面せん断 ) ・積載荷重 0.6kN/ ㎡ ・固定荷重 6kN( 躯体 +PC 板) 〈解析結果〉 変位 0.35 ㎜≦許容変位 14 ㎜ (ℓ/500) 引張 0.064 N/ ㎟≦許容引張応力度 157N/ ㎟ 圧縮 (山形鋼) 5.28 N/ ㎟≦許容圧縮応力度 14.9N/ ㎟ (平形鋼) 0.899N/ ㎟≦許容圧縮応力度 156.6N/ ㎟ ボルトせん断 1.4kN/ 本≦許容せん断 14.9kN/ 本 上記のように,許容値以下になることを確認した. 4-2 床板( PC 板) ALC パネルの計算方法に準じて,次の断面とした. 800×350×50 ㎜ Fc = 24N/ ㎟ 配筋 Φ4 ㎜@ 50 ㎜ 5 .実施設計・施工図 前章における構造計算を基に , 実施設計を行う.また, 部分詳細図や模型によって,納まりを検討し,施工図 および加工図を作成する. ( □は節点番号 ) 図1 立面図 6 .施工計画 6-1 総合仮設計画 アーチ構造が完成するまで躯体は不安定であるた め,節点下部に支保工を設置する.また, PC 板の揚 重,据付を安全に行うため,ジョイクレーンを使用し 揚重計画を行う.ジョイクレーンが脱輪しないよう, 足場板を敷き,走行路盤とする. 図 2 総合仮設計画図 6-2 建方計画 躯体の建方は基礎部分のベースプレートから中央に 向かって対称に行う. 1 スパン毎につなぎ部材を取り 付ける.最後に間の桁部分を取り付ける.躯体の建方 終了後した後,本締めを行い, PC 板を揚重する.最 後に,手すりを取り付ける. ( □は節点番号 ) 図 3 建方手順 居住・建築システム技術系 開発課題 1

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