手描きによる製図により、JISに基づく機械製図法の基本技術を習得します。
CAD/NC技術科(訓練期間6ヶ月)のご案内
訓練の概要(訓練により習得できる技能)
CAD/NC技術科では、ものづくりに関して、図面の作成から加工までの一連のものづくりの流れに沿って技能・技術を習得していきます。
機械加工の分野では、2次元CADで書かれた図面が広く使われています。現在では、製品の立体形状をより分かりやすく表現するために、3次元CADも併用して使われています。
カリキュラムの前半3ヶ月間で、製図、2次元CAD、3次元CAD(設計・製図の技術)を習得します。さらに、後半3ヶ月間で、旋盤、フライス盤、NC旋盤、マシニングセンタを使った加工について習得します。一般的に、工場等では少量生産の場合は汎用工作機械、大量生産の場合はNC工作機械を使用します。最後の1ヶ月間は、CAD を使って設計したものを、NC 工作機械(マシニングセンタ、ワイヤ放電加工機等)で加工するために必要なCAMの技術を習得します。
CAD/NC技術科では、CADによる図面作成、NC工作機械による加工を中心に一般的な切削加工分野全般に対応できる技術者の養成を目的としています。
訓練全体(6ヵ月間)の仕上がり像(訓練目標)
- 機械製図を理解し、2次元CADにより、様々な機械図面を作成することができるようになること。
- 切削加工基本とNC機械のプログラミング及び加工ができるようになること。

訓練課題例1

訓練課題例2
訓練到達目標
1.機械製図基本

2.2次元CAD
CADの操作やコマンドを用いた部品図や組立図の作図により、2次元CADの知識及び技術を習得します。

3.3次元CAD
ソリッドモデルのモデリング基礎(スケッチ、拘束、立体作成、フィーチャ作成等)からアセンブリ(組立図)の知識及び技術を習得します。

4.旋盤及びNC旋盤作業
普通旋盤による機械加工を習得したうえで、NC旋盤によるプログラミング及び加工技術を習得します。

5.フライス盤及びマシニングセンタ作業
フライス盤による機械加工を習得したうえで、マシニングセンタによるプログラミング及び加工技術を習得します。

6.CAM応用
CAMシステムにより、ツーリングの設定、CADによるモデリング、NCプログラミングの作成、加工シミュレーションなどの知識及び技術を習得します。

受講要件
過去の実務経験
- 特になし
事前に習得していることが望ましいスキル
- 基本的なパソコンスキル(Windows の基本操作、Word・Excelでの文字入力)を持っていること。
各訓練科共通要件
- 【1】現在、積極的に就職活動をしている方
- 【2】訓練期間中も、積極的に就職活動を持続できる方
- 【3】希望訓練コース内容を充分理解し、自分の職歴等も加味して具体的に再就職をイメージしている方
- 【4】全日程を受講することができる方
- 【5】公共職業安定所長の受講指示、受講推薦、支援指示を受けることのできる方
※訓練を受講するためには上記【1】~【5】の要件に加え、「受講者選考」を受け合格する必要があります。
(「受講者選考」については「 応募から訓練開始までの手続の流れ 」をご覧ください。)※以下の1~3に該当する方は受講できません。
- 訓練開始日及び訓練期間中に在職中の方
- 他の公共職業訓練又は求職者支援訓練を受講修了後、1年以内の方
- 過去1年以内に受講された公共職業訓練又は求職者支援訓練を正当な理由なく中途で辞められた方
受講料
無料です。ただし、教科書代等(約8,000円)については、実費負担となります。
また、作業服等(上着・作業帽・安全靴)が別途必要となりますので、各自でご準備ください(詳細は「費用について」をご参照ください)。
受講者の入所前の職種と修了後に就職した職種
CAD/NC技術科で訓練を受講し、以下のような関連する職種に就職された方がいます。
(前職) (修了後の職種)
一般事務 → CADオペレーター
接客・販売 → 機械設計
企画・営業 → 図面作成
訓練に関する職種と仕事内容
一般的な職種名
- 機械技術者
※ハローワーク・インターネットサービス(職業分類逆引き)より
仕事の内容
科学的・専門的知識を応用して、各種機械器具(電気機器・電気通信機器・航空機・船舶を除く)・機械設備及び同部品などの生産に関する生産性の検討・生産準備・設備計画などの工程設計及び工程管理・品質管理、監督、指導・据付・製造・改造・修理・検査・調査などの技術的な仕事に従事するものをいう。舶用機関の製造・改造・維持・修理に関する技術指導・作業管理などの技術的な仕事に従事するものも含まれる。また、はん用的に各種機械に組み込まれ、あるいは取り付けをすることで用いられる機械器具及び同部品に関する製造の技術的な仕事に従事するものも含まれる。ただし、や(治)金技術者は含まれない。
(統計局 日本標準職業分類「機械技術者」より)
職種との相性(こんな方に向いている。)
“ものづくり”に興味があり、空間(立体)判断力、計算能力がある方。
訓練により就職可能な主な仕事
- CADオペレーター
- マシニングセンタによる部品加工
- NC旋盤による部品加工
- 技術営業
就職後の仕事例(求人票より)
- CADエンジニア
- CADオペレーター
- CADオペレーター・技術管理事務
- 2次元、3次元CADオペレーター
- NCオペレーター
- CAD/CAMオペレーター
- CADアシスタント
- CADサポート業務
- 機械設計製図
- CAD・マシニングオペレーター
- CAD・CAMプログラマー
- 3次元CADエンジニア
- 3次元CAD機械開発設計技術者
- CAD設計者
- CAD機械設計
- 金型設計(CAD)
- 機械系CADサポート運用技術者
- 機械設計・CADオペレーター
就職率
86.4%(令和2年度実績)
賃金情報
職業 | 年齢 | きまって支給する現金給与額 |
---|---|---|
機械組立工 | 41.7才 | 269.7千円 |
旋盤工 | 45.9才 | 332.9千円 |
フライス盤工 | 43.8才 | 324.8千円 |
機械製図工 | 43.4才 | 345.1千円 |
機械検査工 | 38.7才 | 283.7千円 |
機械修理工 | 37.0才 | 325.6千円 |
出典:厚生労働省「令和元年賃金構造基本統計調査 都道府県別第2表 大阪」令和元年9月発表
任意に取得できる資格
訓練で習得した技術を活かして、任意に受検して取得できる資格の一例です。
※ただし、合格を保証するものではありません。また、資格の詳細については各実施機関へお問い合わせ下さい。
・機械・プラント製図3級
・CAD利用技術者試験
就職後のスキルアップ
就職後は、就職先の実務経験を活かしながら、当センターで実施している短期間の在職者向け職業訓練(能力開発セミナー(有料))
を受講することにより、さらなるスキルの向上を目指すことができます。
お問い合わせ先
指導課 受講者係
TEL
06-6383-9711
FAX
06-6383-0961
kansai-poly02@jeed.go.jp