第1は、ポリテクセンターの訓練生は、「意識が高い」ということです。
単に就職することだけを考えるのではなく、自分の将来を見据え、目的意識をもって頑張ろうとする姿勢があることです。
第2は、ポリテクセンターの訓練生は、入社時には、既にITに関する知識・適性を身につけていることです。当社の通常の採用求人に対しては、多くのIT業務未経験の方に応募いただいていますが、全く基礎知識が無い場合、仕事に対する情熱は理解できるのですが、IT業務への適性がなかなか判断できず、採用に踏み切れないことが多々あります。
第3に、色々な経歴の人たちと机を並べて職業訓練を受けてきた為、職場でのマナーや心構えができているので、比較的早く周囲に溶け込み実務に従事することができるということがいえると思います。
是非今後ともポリテクセンター出身のよりよい人材を採用していきたいと考えております。
離職者訓練(アビリティコース)修了生採用企業の声
インフォテック株式会社 代表取締役 奥田由春氏 技術営業 高間良介氏(FAシステム科訓練修了生)
今回、生産システム技術科と組込みマイコン技術科の修了生を採用いただいたインフォテック株式会社 奥田社長にお話しをお伺いしました。
他社でも通用するくらいの技術を
我が社は「自由な雰囲気で、仕事には厳しく!」をモットーにしています。仕事の上では皆ひたすらパソコンに向かう時間が長く、プログラムを組んでいるとただでさえ寡黙になりやすい。だから雰囲気だけでも明るく、自由な感じでないと息が詰まります。人数が少ない会社なので、尚更一人が持つ雰囲気が大きな影響力を持っています。
人材育成については、『みっちりスキルを育てて、ゆくゆくは他社でも通用するくらいの技術者になってほしい』と思っています。そのためには、まずは“3年間”を目安にしています。実際、当社では誰しもがそうですが、入社後しばらくは、業務を覚えて先輩についていくだけでも、かなりハードで苦しい日々が続きます。そんな状況の中、3年間続けられるかどうか、その状況を乗り越えられるかどうか。逆に言うと、3年間頑張ることができれば、大きく成長すると考えています。
社員には毎日日報を書かせているのですが、新入社員当時の日報を、3年後本人に見せています。本人でさえ、3年前の自分が書いた日報とは気づかず「誰の日報ですか?」なんて言うのを聞くと、「ああ、成長したんだなぁ」とこちらも嬉しくなります。
思いの強さが伝わるか
人を採用する上では、特に「エンジニアになりたいという強い思い」や「コミュニケーションスキル」を重視していますが、面接時に実際目を見て話していると“思いの強さ”というのがたいていわかります。今回の京都センター修了生の場合も、そういう思いがよく伝わってきたのが決め手でした。 採用担当である京都センターFAシステム科修了生の高間氏にお話をお伺いしました。
アビリティ訓練の良さとは
実際自分(高間氏)が訓練に通っていた時も、やる気のあるメンバーがそれぞれに積極的に学んでおり、励みになりました。京都センターは、「再就職に役立つ技能・技術を習得できる」ことのほかにも「いろんな年齢、いろんな経験を持つ人達が集まって訓練できる空間」であること、また「やる気のある人がどんどん学べるところ」というのが利点ではないでしょうか。訓練修了後も、偶然にも同じクラスだった人が同じ業界で活躍していることを知り、仕事で再会した時には大変驚きました。お互いに京都センターで学んだということが共通項になって、仕事の上でも助かっています。
また企業側から見た利点としては、訓練生に対して自社のPRをする機会を設けてもらえることです。組込みシステム業界は全体的に人出不足ですし、ただ求人広告を出して待っていてもなかなかいい人材は得られません。京都センターへは、我が社の事業内容に関連のある技能・技術を習得している訓練生に、自社を売り込みに行けるので、大変助かっています。説明を聞いている訓練生の反応を、直に感じられる点もありがたいです。
仕事の魅力を感じてほしい
我が社の仕事は、一言で言うと『制御ソフトの開発』ですが、一社一社お客様の要望を拾い上げて形にしていくので、すべてがオーダーメイド、「受託開発」です。何ヶ月もかけて創り上げたものをお客様にダメだしされると精神的にかなりのダメージを受けますが、逆に喜ばれたときは、我が事のように本当に嬉しく、喜びを感じています。エンドユーザーの顔が見え、一対一の付き合いができることが大きな魅力です。新しく採用した人達にもぜひ、この魅力を感じてほしいと思います。そして「技術者でありながら営業もできる。お客様とどんどん繋がっていける」そういう人になってほしいです。今後、大いに期待をしています。
会社概要
会 社 名:インフォテック株式会社
所 在 地:〒610-0334 京都府京田辺市田辺中央1丁目2番地3大石ビル3階
従業員数:7名
事業内容:制御系ソフトウェア開発
パソコン・PLC・組込装置による計測、制御、そしてデータ処理までを一括受託開発
製品紹介
インフォニック株式会社 代表取締役 菊地 宏氏
当社では、マネジメント情報システム科を修了したポリテクセンター出身者3名が活躍しておりますが、修了生採用には3つのメリットがあると思います。
会社概要
会 社 名:インフォニック株式会社
所 在 地:京都市中京区烏丸通蛸薬師下ル手洗水町651-1
創 業:2005年3月
資 本 金:3,000万円
従業員数:92名
事業内容:ソフトウェア開発設計業務、ネットワーク構築・運用業務、情報技術者派遣業務、情報化コンサルティング業務
株式会社北村鉄工所 総務主任 雙上 直哉氏
離職者訓練修了生を採用して頂き、また在職者訓練コースについてご利用頂いている株式会社北村鉄工所、総務主任雙上直哉さんから話を聞く事ができました。
修了生は人間関係の構築が早く、定着率も良い
当社は、以前からポリテクセンターとのつきあいがあります。ポリテクセンターからの修了生は、センターで身につけた知識や技術といったベースがしっかりしているので仕事の呑みこみも速いようです。又、実習を通して現場を経験しているからか、職場での人間関係の構築も早く、定着率も良く、基幹要員として大いに期待しています。ハローワークの紹介など、その他の機関からの採用もおこなっていましたが、最近では、ほとんどポリテクセンターからの採用となっています。現在、当社は従業員が35名ですが、ポリテクセンターの出身者が7名います。
工場を拡充にあたって在職者訓練を利用
新しい工場に建て替えていくにあたっては、在職者訓練を利用しました。とくに新しい生産ラインをつくる上で必要となる技術について受講してもらいました。
より高度な技術習得には、社内教育よりもセンターの能力開発セミナーを活用するのが有効で、毎年「能力開発セミナーガイド」を片手にセミナー内容を確認しながら教育日程を決めています。
ものづくりについて
当社では、ものづくりを大切にし、ものづくりの好きな人が第一と考えています。
そのため、京都府溶接競技会などにも、毎年参加しています。このような、ものづくりに対して意識の高い人は、どんどんと入ってきて欲しいと思っています。「ものづくり」への好奇心と「技術習得」の意欲を持つ人材には、いつでも門戸を開いています。
会社概要
会 社 名:株式会社北村鉄工所
所 在 地:京都市南区久世中久世町4-33
従業員数:35名
事業内容:高度な機密溶接技術や精密金属加工技術を有し、各種産業用機器及び特殊な機器・装置の受注生産をしている。
株式会社長濱製作所 代表取締役社長 立入 勘一氏
当社はアルミの小物精密機械部品の加工組立を得意とし、精密機器部品・精密機械部品・高精度FA自動機・科学機器・医用機器など多分野にわたり少ロット品、単品および試作開発品の加工組立を行っています。検査体制を充実し高品質の製品を短納期に対応できるワンプラット生産システムを採っています。また徹底した3S(整理・整頓・清掃)活動により働きやすい職場環境を築いています。場所の3S、物の3S、情報の3S、心の3Sにより場を清め、時を守り、礼を尽くすことを心がけ、「良い職場(現場)は最高のセールスマン」、「お客様と社員を大事にする会社が繁栄する」を合言葉に日々努力を重ねています。
ポリテクセンター京都からは15年ほど前から溶接・機械加工系、情報系、事務系の修了生を定期的に採用しており、現在も6名が頑張ってくれています。多岐にわたる訓練コースがあるため、基本的な知識・技能を身に付けている意欲的な人を必要に応じ採用できることは有難いと思っています。
今後も信頼のおける修了生を継続的に採用したいと思います。
また、機構の指導員・職員の方々には、職業訓練を通じ労働者を幸せに導く使命を持ちつづけていただくことを期待しています。
お問い合わせ先
訓練課 訓練支援係
TEL
075-951-7397
FAX
075-951-7393
kyoto-poly03@jeed.go.jp