電気工事に関連する基礎知識を習得し、基本となる単位作業を繰り返し訓練することで、電気工事士に必要な施工・試験・検査等の技能・技術を習得します。
電気設備技術科
当該コースは、概ね45歳未満の方を対象に施設内訓練と企業実習を組み合わせたコースです。入所日までにジョブ・カードの交付を受ける必要があります。
- 訓練の概要
- 受講要件
- 受講料
- 受講生の入所前と修了後の職種(例)
- 訓練に関する職種と仕事内容
- 就職率
- 修了生の主な就職先
- 賃金情報
- 訓練で習得した職業能力の活用状況
- 訓練修了時に取得できる資格
- 関連する資格
- 就職後のスキルアップ
訓練の概要(訓練により習得できる技能)
~住宅および工場内の電気工事や電気設備の保全ができる!!~
一般住宅から工場内の電気設備(高圧受電設備を含む)までの施工・保守に関する知識と技能・技術を習得します。また、自動制御装置等に使われるシーケンス制御回路の配線や太陽光システムの施工なども習得します。さらに、訓練終盤には、企業での職場体験(12日間)により実際の仕事を体験します。
訓練目標
- 住宅内電気設備及び工場内電気設備(高圧受電設備含む)を前提とした設計・施工および保守・管理ができる。
- シーケンス制御及びPC制御回路の設計・施工ができる。
訓練期間
- 7カ月
訓練内容
1.電気設備工事Ⅰ

電気設備配線作業
2.電気設備工事Ⅱ
工場等で見られる金属管と各種ジョイントボックスの加工を伴う施工技術や、合成樹脂管を使った配線工事の技能・技術を習得します。

電気工事(ジョイントボックス加工作業)
3.高圧受変電設備点検
高圧受変電設備の図面を読むための知識を習得し、設備を構成する各種開閉器や保護継電気の設置・接続から、各種試験を実施するのに必要な知識と技能・技術を習得します。

高圧受変電設備点検作業
4.シーケンス制御Ⅰ
電磁リレーを使った自動制御の基礎技術を学びます。工場等の自動化設備や制御盤の図面が読めて、保守・点検ができる技能・技術を習得します。

制御盤配線作業
5.シーケンス制御Ⅱ
有接点リレーシーケンス回路中に制御専用のPC(FA制御専用プログラマブルコントローラ)を組込み、利用するための技能技術を習得します。

制御盤配線作業
6.太陽光システム工事
一般住宅用規模の太陽光発電システムに関する基礎知識を学び、システムのハードウェア構成や、屋根上の架台へのパネル取付が技能・技術を習得します。

太陽光システム施工
7. 職場体験
訓練の仕上げとして、訓練期間の終盤に職場体験があります。
実際の企業で実務を体験することで、しごとの流れや実作業等を理解し、現場力を習得します。
受講要件
関連業種の経験
- 特に不要
年齢
- 概ね55歳未満
事前に習得していることが望ましいスキル
- 特になし
各訓練科共通要件
- 訓練に関連する職種への就職を希望している方
- 訓練を受講することに熱意を有している方
- 訓練の内容を理解するために必要な基礎学力を有している方
- 訓練受講・修了に支障がない方(健康状態・受講態度など)
受講料
無料です。ただし、テキスト代などは自己負担となります。
受講者の入所前と修了後の職種(例)
新科のため就職実績はありません。
訓練に関する職種と仕事内容
一般的な職種名
- 電気工事作業者
電気工事作業者の仕事
電気工事作業者は、建物を建設または増改築するときに、電気の配線を行い、分電盤やコンセント、照明器具などを取付けて、電気が使える状態を作ります。また、修理や修復工事も行います。
電気工事作業は、まず、はじめに設計図に基づき、日程、人数、資材などの作業プランを立て、それを基に電線を通す配管と配線作業を行います。そして、作業が終わると誤りがないか確認や試験を行います。
作業では、災害の発生を防ぐための安全法令や基準を守らなければなりません。また、通常、数人のグループで行われるため、相互のコミュニケーションが重要となります。さらに、現場での作業は、天井裏や床下、ビルなどの高所、厳しい気象条件下の屋外などで行う場合があります。
キャリアアップするにしたがい、現場の作業だけでなく、施工管理、設計、積算などの仕事もします。
職種との相性(こんな方に向いている。)
主に現場での作業であり、高所・狭所での作業となりますので、平衡感覚に優れていることが求められます。また、一瞬の気の緩みが大事故につながりますので、慎重な作業と安全に対する責任感が必要です。
訓練により就職可能な主な仕事
- 住宅内電気工事の業務(電源回路、照明器具など)
- 工場内電気工事の業務(機械制御回路、高圧受電設備など)
- 施工管理(電気)
- 制御盤組立および配線作業
- 工場設備管理の業務
- ビル設備管理の業務
- 技術営業の業務
- 製造検査販売の業務
求人票に記載されている職種名
電気工事士、電気工事現場担当者、電気工事施工管理、移動体通信設備工事士、電気設備管理、工場内の保全・メンテナンス
就職後の仕事例(求人票から)
- 電気工事全般
- 工場内電気工事
- 住宅・学校・病院・事務所ビルなどの屋内配線工事に関する施工図作成、打ち合わせ、現場管理、設計、積算
- 高圧電気工事
- 建築現場における電気工事
- 官公庁の電気工事
- 電気工事の設計および施工管理
- 現場作業、図面作成(CAD)、工事の管理など
- 携帯電話の基地局工事・メンテナンス
- 電気設備、電気配線などのメンテナンス
就職率
新科のため就職実績はありません。
修了生の主な就職先(過去3年間の実績)
新科のため就職実績はありません。
賃金情報
修了生の採用時の賃金(給与総支給額)実績
- 18~25万円(年収250~300万円)
※年齢・経験・資格・家族構成などにより異なります。
訓練で習得した職業能力の活用状況
訓練を修了すると電気設備(住宅、工場)の設計・施工および保守管理ができるようになります。この基本技能を活用して、各種資格を任意で取得し、就職先企業で活躍できます。
訓練修了時に取得できる資格
低圧電気取扱業務特別教育修了証
関連する資格
訓練で習得した知識や技能・技術を活かして任意に受験して取得できる資格の一例です。
※ただし、合格を保証するものではありません。資格の詳細については、各実施機関へお問合わせ下さい。
第二種電気工事士
電気工事士には、第一種と第二種があり、それぞれ自家用電気工作物または一般用電気工作物の工事に関する専門的な知識と技能を有するものに与えられる資格です。
電気工事士法の定めにより、原則として電気工事士の免状を受けているものでない限り、一般用電気工作物および500kW未満の自家用電気工作物の工事に従事することはできないことになっています。
消防設備士 甲種・乙種第4類
消防設備士は、消火器やスプリンクラー設備などの消火設備、自動火災報知設備などの警報設備、救助袋などの避難設備の設置工事、点検整備を行う上で必要な資格です。
甲種第4類は、自動火災報知設備、ガス漏れ火災警報設備、消防機関へ通報する火災報知設備の工事、整備および点検をすることができます。
乙種第4類は、自動火災報知設備、ガス漏れ火災警報設備、消防機関へ通報する火災報知設備の整備および点検をすることができます。乙種は、甲種と違って工事はできません。
就職後のスキルアップ
就職後は、当センターで実施している短期間の 在職者向け職業訓練(能力開発セミナー) (有料)を受講したり、就職先の実務経験を活かして、国家資格である技能検定に挑戦したりするなど、さらにスキルを向上させることができます。 当センターでは、就職後においても新たな職業能力の習得やこれまでの職業能力の更なる向上に係る相談・支援を行っています。お気軽にご相談下さい。お問い合わせ
ポリテクセンター兵庫(兵庫支部/兵庫職業能力開発促進センター) 訓練第一課 受講者第一係
TEL
06-6431-7367
FAX
06-6431-7285