電気制御エンジニア科(生産システム技術科)
コースの概要
製造および設備管理の分野を取り巻く環境は大きな変化の中にあり、なかでも人手不足の深刻化から、設備の自動化が進んでいます。しかし、自動化設備の設計、製造及びオペレーション従事者にはハードウェア(電気機器等)とソフトウェア(シーケンスプログラムなど)の両方の知識が必要になる分野でもあります。一方で、内閣府の推進するIoT技術の広がりにより、自動化技術は工場のみならず、ビルおよび商業施設へも普及しているため、これらの設備に対応できる人材を、企業は今後いっそう求めることが予想されます。
本コースでは、自動化システムに用いられていますシーケンス制御についての電気の知識・技能やPLCのプログラミング技法などを、各種実習を通して習得し、工場の生産ラインやビルおよび大型商業施設などの自動化設備の設計、製作、操作、ネットワーク設定および管理・保守・点検などに従事できる人材の育成に取り組んでいます。
- シーケンス制御とは・・・工場の製造ラインや空調設備などでよく使われている電気制御のこと
- PLC(プログラマブルロジックコントローラ)とは・・・シーケンス制御に特化した専用のコンピュータ(マイコン)のこと
受講前提条件
- 現在、積極的に就職活動をしている方
- 訓練期間中も、積極的に就職活動を持続できる方
- 訓練コース内容を充分理解し、具体的に再就職をイメージしている方
事前に習得していることが望ましいスキル
キーボード入力、マウス操作、ファイルの作成・保存などパソコンに係る基本的な操作ができることが望ましい。
目標
プログラマブルコントローラによる自動化システムの制御およびオペレーションができる。
自動化設備の構築および管理・保全・改善ができる。
内容
- 電気基礎と電気配線工事
電気回路の基本的な知識から一般用電気設備の施工・保守に関する技能及び知識を習得します。
- CAD基本操作
JW-CADを用いて電気図面の作成方法に関する知識を取得します。
- 有接点シーケンス制御技術
リレーやタイマを用いた回路及び制御機器に関する知識及び技能を習得します。
- PLC制御技術(基本)
自動化システムに不可欠なPLC制御のプログラミング技法と関連する知識を習得します。
- PLC制御技術(応用)
PLC制御を用いてタッチパネル、位置決め装置、PLC間のネットワーク技術の関連技術と技能を習得します。
- 制御盤製作
エレベータや汎用機械などのようなモータ等を制御するための制御盤の設計・製作をします。

電気配線工事

CAD基本操作

有接点シーケンス制御

PLC制御(基本)

PLC制御(応用)

制御盤製作
目指す職種
- 自動化設備のオペレータ
- 設備の操作・保全
- 電気設計(シーケンス制御、ラダープログラマなど)
- 制御盤の設計・製作
- 機械組立(汎用機械装置組立)
- 電気制御システムの設置・調整
- 電気工事を含む施工・保守管理
電気制御技術者の仕事
電気制御の技術者は機械分野および電子・情報分野の技術者と重複する分野を多く習得しているので、自動化設備の設計、製造および管理・保守のどの業務においても、中心的な役割を担っています。基本的には設計、製造および管理・保守のそれぞれの業務に分かれ、異なる専門性を持って仕事することになります。
設備設計では、仕様書の内容を満たした設備の設計や電気製図(機器設置図や配線図など)およびPLCを用いたプログラミングなど実施します。主にパソコンを用いた業務となります。
続いて製造では、設計図や電気図面に合わせて、制御盤などを含む自動化設備の組立て(電気配線を含む)やPLC、センサなどの自動化機器を取付けます。その他、企業の規模によっては、自動化設備の管理・操作(オペレーション)を業務とし、これにより商品を製造します。
最後に管理・保全では、自動化設備の点検(測定)・部品交換を実施し、マシントラブルを未然に防ぎます。不具合が発生した際には修理・部品交換を行い、正常な設備運用を実施します。
このように、電気制御技術者の仕事はひとつではなく、専門性により異なってきます。従って、将来のキャリアアップを考慮した求人への応募が大切になります。
就職実績
新規コースのため実績はまだありません
賃金情報
- 電気設計 20万~28万
- 制御盤組立 20万~28万
- 設備メンテナンス 16万~25万
修了時に修得できる資格
・特別教育修了証(低圧電気取扱)
任意に取得できる資格
・第二種電気工事士
・技能検定(電気系保全作業・シーケンス制御作業)
問い合わせ先
〇企画指導部事業課 TEL:0568-79-0512 FAX:0568-47-0677